おはようございます。
ビジネスを数値で「見える化」するコンサルタント、長野謙です。

今日はもと小売業出身者らしく小売りの事例で。

◆仕入を現場から取り上げる店舗がつまらなくなる

少し前ですが、地方の地元食品スーパーが元気になっている、というニュースがありました。その原因がイオン。イオンが地方のスーパーをM&Aで買収するのですが、その結果買収されたスーパーの品揃えがイオンのプライベートブランド(PB)などが中心となり、逆に客足が遠まるそうです。

逆に地元の中堅スーパーはイオンが来る、というので独自の品揃えを強化するなど工夫を重ねるので、お客様が集まると。どこまで本当か分かりませんが、でもありがちな展開ですよね。私は食品スーパーに行くのは好きなのですが、イオンもイトーヨーカドーもあまり面白い商品を発見する楽しみがなく面白くありません。

◆仕入をしなければ、販売に専念できるというのは幻想

品揃えを本社で一括でするか、店舗に任せるかというのは店舗を持つ企業は大企業であれ、中堅であれ常に揺れる問題です。経営が変わると方針が変わったりします。

私が百貨店でマネージャーをやっていた時も、最初は人、モノ、環境に関してはすべて権限が与えられており、こんな面白い仕事はない、と思っていました。現場のスタッフを連れて仕入れに行くことも現場の活性化には欠かせません。自分たちの仕入れた商品を売るということほどモチベーションが上がることはないからです。

ブランドの入れ替えも基本的に自分の権限の中です。当然店舗の戦略の中ですけどね。

それがある日突然、これから本社が仕入、品揃えをするから現場は販売に専念しろ、という仕組みに変わります。商品は自動的にきますが、当然現場はやる気が出ません。私のいた会社は関西が本社でしたから、「関西人が仕入れたものが東京で売れるか!」というのが現場のマネージャーやスタッフから出てきたもんです。

逆に、東京で考えたことが大阪で上手くいかないのは、大阪の伊勢丹の撤退を見ればよくわかります。

◆企業としては利益率を求めるので当然そうなる

売上高、何兆円となると利益率の1%が何百億円跳ね返るのですから、当然仕入れを一本化して変動費を押えよう、とするのが当たり前です。この低成長時代、グローバル化が難しい業態はM&Aで規模を大きくするか、利益を増やす仕組みを考えるかしかありません。

◆理屈通りに利益は上がらない

ただし、権限を取り上げられた現場は仕事が一気につまらなくなります。私が会社を辞めることを考え始めたのも、この本社からの介入が増え、結局楽しかった仕事がつまらなくなってしまったからです。

仕入と販売を分けてそれぞれ専念する、という考えは経営者としては悪くないですが、何が現場のやる気を支えているのかを読み違えると業績に響くことになります。

効率化が現場から歓迎されることもあるし、逆のこともある。逆の場合はサービスや商品の魅力が確実に下がります。

さて、よりよい会社作りのために今日も頑張りましょう!

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