「目標はいらない」は中小企業の経営にあてはまるか

おはようございます。
ビジネスを数値で「見える化」するコンサルタント、長野謙です。

時々、なぜ目標が必要なのか、ということを聞かれるので、私なりにまとめてみました。意外と聞かれるのがお客様の会社に勤めておられる社員の方からです。答えは割と簡単なんですが、「必要ない」という意見も世の中にはあるので、混乱するようです。

 

◆目標とは何か

まずは目標とは何か、ということですが、目的でもなく、計画でもなく、目標です。会社を運営する目的が経営理念、ミッションともいわれます。そしてゴールイメージがビジョンです。またビジョンを達成するまでの道のりを描いたのが、計画。目標は計画を達成するための期限付きの到達点。

目標なんかいらない、という意見も結構多いです。特にベンチャー系で成功された方の発言が多いようです。ホリエモンなんかも「いらない、そんなもの(目標)を欲しがる奴とは仕事をしたくない」ということです。

他の意見もまあそんなところで、変化の速いIT系の経営者もそういった意見が多いです。ただ、ホリエモンもそうですが、前提として自分で仕事を見つけてしっかり個人で目標管理できる人を社員として雇う、というのが前提のようです。

 

◆朝令暮改は当たり前

しかし、今の人材難の時にそんな自立した社員ばかり雇える中小企業は、ほとんどありません。採用が困難というのは多くの経営者、人事担当者の感想ではないでしょうか。自分から動ける人材は市場価値が高いですし、独立している人も多い。

そして、時代の動きが速い時は、ゴール設定自体が変わる可能性が高く、またそこへ行くまでの道のりは時間とともに変わるのが普通です。社長が朝令暮改なのはある意味当たり前です。目的を達成するには手段を択ばない的なノリです。そこまでは目標いらない派の人と同じ考えです。

 

◆目標は行動を決める

でもだからこそ目標は必要だと私は思うのです。社長が目的に向かってどんどん手段を変えていくと、社員は不安になってきます。やってもやっても次の日にはまた変更。疲弊するだけならともかく、やってもどうせ変わるから的な受け身になってしまう可能性が高い。

目標は期限付きの到達点ですが、最も大事なのは目標をもとに取るべき行動が決まるわけです。最終ゴールと現在地、そして現在の目標をいちいち説明して、取るべき行動を明確にするための目標を設定することがリーダーとして必要となります。

自分から動く社員がいない、ではなく社員が動けるレベルの目標を設定することです。

そういえば京セラの創業者の稲盛さんは日々決算を掲げています。おそらく人が明確に行動できる範囲が日々の目標管理だということだと思います。そこまで細かくやると逆に疲弊しそうな気がしますが。

さて、よりよい会社作りのために今日も頑張りましょう!

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