事業承継に必要なのは客観視だ

事業承継が上手くいかない、というのは、
引き継ぐ人がいない、というのもあると思いますが、
それ以上にちゃんと後継者を作っていないかった、
というのが最も大きいかと思います。

自分の息子がいるにも関わらず、
任せられない、といいつつ、
全く引継ぎの準備をしていなかった、
というのは良くある話です。

一方で、きっちり引継ぎをして、
引退後は事業に一切口出しをせず、
自分のやりたいことをやっている元社長もいます。

この違いは、引継ぎの準備が必要な段階で、
自分の引退後のやりたいことなどが、
しっかりイメージ出来ているかが、
とても重要になります。

引退後のイメージが明確ではない、のは
引退した時の会社のイメージも出来ていない、
ということです。

イメージできないものは実現できない、
と良く言われますが、全くその通りです。

これは、会社の将来像が明確でないまま
経営がされている、ということです。

どこかでいつまでも「自分がいる」会社、
というものをイメージしてしまっています。

計画を考える時、目標から逆算します。

会社の将来像も逆算が必要となります。

自分がどんな人生を送りたいのか、
そのためにはどの時点で事業から離れるのか、
ということを想像します。

でもこれが苦手な社長が多いのです。

自分の人生と事業が一緒になっている人が多く、
「別物」ということが想像できない。

私も自分が起こした事業をやっているので、
その気持ちはとても良く分かります。

だからこそ、どういう人生を送りたいのか、
という大きなところから見るしかないのです。

「人生」とかいうと大げさな感じがしますが、
事業承継で一番必要なことは、

経営者が事業を客観視するために
自分の人生を見つめ直すことだと思います。

そしてそのことがある時点の会社像を明確にし、
それに向かうための行動を明確にするのです。

【今日のポイント】
客観視すると、会社の将来像も明確になる。

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