社長は叱られない

売上規模1億円~3億円の中小企業の経営者の
「もっと数字にこだわる社員が欲しい」
「成果を意識して働く社員が欲しい」
という思いを実現する経営コンサルタントの長野です。

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昨日、セミナーに出席しました。

「日本でいちばん大切にしたい会社」という本に出ている会社の見学をさせてもらい、社長や社員の方のお話を聞く、という企画をしている会社のセミナーでした。
アタックス視察クラブ

そこでお会いした経営者の方がが面白いことを話していて、

「自分は社長になって2年目だけど、誰にも叱られないんですよ」

「でも、こうした素晴らしい会社に行くと、すごく自分が叱られている気がします。だからこうした経験が必要なんですよね」

◆社長を叱る社員や業者はいない

中小企業の社長は、すべての責任を背負っている代わりに、権限もすべてを握っています。

そうした社長を非難したり、反対意見を積極的に言ってくれる社員は少ないのではないでしょうか?

取引先業者なども、社長を持ち上げることはあっても、下げることはないでしょう。

一方で、裸の王様になりやすくて、今の自分や自分の意見を客観視してみることが難しくなってきます。

ただし、物事が見えすぎてもいいわけではありません。

リスクは把握しておく必要はありますが、物事が見えすぎるがゆえに動きが遅くなる、というケースもあるからです。

◆外部との接触が自分の姿を客観視させてくれる

こうして、叱られることもなく、裸の王様状態にならないためには、いくつかの方法があります。

1つは、経営者同士の集まりに参加すること。

よく言われるのが同じ業界の団体や、集まりには参加しないことです。愚痴や外部環境批判に終わることが多いためです。いわゆる傷のなめ合いで終わります。

それよりもいろんな業界の経営者の方が集まる会合に参加するほうが、刺激にもなり、逆に商売につながることも増えます。

何よりも他社の良い部分を見ることで、自社を見つめ直すことができます。

そしてもう1つは、コンサルタントのように、冷静に外部から会社や社長を見ることができる第3者を入れること。

最後の1つは、自分達より優れた会社を訪問し、何よりもそこの「社員」の方たちの言動や動きを見ることです。

「当たり前の基準」が高い社員の方を見ると、自社の現在地がよくわかるようです。

◆どういった場に身を置くか

このブログの最初に登場した社長のように、自分が叱られないことに危機感を持てるような、工夫が必要です。

会社に思い入れの強く、誰からも叱られない社長が自分の方向性を冷静に、客観的に見ることは難しいでしょう。

こうした状態が続くと、現状の問題や売上ばかりに目がいき、そもそも自分が進むべき方向性がどこだったか見失う可能性が高くなります。

だからこそ、自分が客観的になれる場を持つように意識したいものです。

それでは良き週末でありますように。

 

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