人が持つ資産について②

利益を生み出す組織づくりの専門会社、ヨーテラスマネジメントの長野です。

先日の続きです。
人が持つ資産について①

私のお客様は中小企業の社長なのですが、自分自身がサラリーマンを20年ほど続けていたので、やはりクライアント企業の中にいる社員の方の動きはとても気になります。

特に、うまく行っていない人をどうするか?というのはどんな会社でも大きな課題です。

人が沢山いる大企業ではなく、中小企業では替わりが効かない人材ばかりです。その人の動き次第で小さな会社は大きく変化します。

だから、「利益を出す」だけでなく、人の面もしっかり踏み込みこんで対応していきたいと考えていました。
これまでのPDCAサイクル(Plan-Do-Check-Action:計画・実行・確認・改善)を丁寧にまわすだけでも、会社の財務的な内容は良くなります。

でもそこで働いている人がしっかり自分の役割を果たさないと、会社の長期的な成長はないし、何よりもそんな状態を放置しておくのは私自身が納得いかない。

そこで以前から同じコミュニティでお付き合いさせていただいている森泰造さんに相談をしました。
森さんは「ケンタッキー流 部下の動かし方 」という本も出している人材育成のプロ、コーチングの先生です。

そこで「リーダーシップ実践マスターコース」というのを受講させていただくことになりました。
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ここで学んだことが、実践的で私も実際にクライアント企業の社員の方にも使わせていただきました。

そうすると、その人の持っている思いもよらない資産が出てきて、行動が変わるきっかけになりました。

◆実例:仕事を抱えて離さず、ミスを連発するベテラン女性スタッフ

1つ事例を挙げると、1人でなんでも抱え込んで、周りが手伝おうにも自分流のやり方を変えないので、いつも忙しくしており、そしてミスを連発している人がいました。

社長も今までその人に任せっぱなしにしていたので、上手くコントロールできません。

私がその会社に行ってまずやったのが、彼女の仕事の中身を分解して、業務フローを作り誰でも彼女の仕事が見えるようにしたことです。

そして誰がどのタイミングでサポートしたり、仕事を引き取ったり、ということまで作りこみましたが、次に訪問するとほとんどその通りにやっていません。

彼女もこのままではダメだ、ということは分かっているのですが、自分流が変えられないのです。

いくら「やり方」を変えようとしても駄目だ、ということに気づきました。彼女に「あり方」を変えてもらわないと何も変わらず、会社全体にも混乱が広がります。

そこで、社長にお願いして彼女と2人きりで話をすることにしました。
彼女に質問をしながら、どういう結果が欲しいのか、そしてどういう行動が必要なのか、さらにその行動をするために必要な能力は何か、というのを考えてもらいました。

はじめは、言い訳ばかりしていた彼女も、徐々に自分の仕事を人に渡していかないと駄目だ、そして人を育てていかないと会社も自分も成長できないことに気づきました。

そこまでは結構想定できたのですが、その先がとても興味深かったです。

その人を育てるにはどんな能力が必要か?という話をしていた時に、ふと彼女の子供の話になり、子育ての話になりました。

その子育てで勉強を教えていた方法が、その会社で一緒に働く人に仕事を教えることにぴったりだったのです。

人はちゃんとその人に必要とされる資産というのを持っているもんだ、と気づかされた出来事でした。

さらに彼女にはセルフイメージとして「マネージャー」であることを意識してもらいました。
自分流ではなく周囲のスタッフが働きやすい方法を考えることが、結局は自分を楽にして、会社も良くするのだ、ということを理解してもらいました。

これまではどこかに「自分が一番大変なのだから、自分流の仕事のやり方が許されるはずだ」と思っていたようです。

自分が「何者でどんな能力を何に使うのか」を意識することがこれほど効果があるとは思いませんでした。

そこに至るためには、相手にも必ず何らかの資産があるはずだ、と信じることがスタートだということも気づかされました。

それでは明日も良き1日でありますように。

※写真と本文は関係ありません。すべてを「よかった」に変えなくてはいけないカルタ。手ごわいです(笑)

 

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