何があれば出来たのだろうか?

ビジネスパートナーから
おすすめされて、
「競争優位を実現する
ファイブウェイポジショニング戦略」
という本を読みました。
でも今回は競争優位の話ではなく、
この中で紹介されているある企業の
会社の価値観のお話です。
その会社では「失敗しようとして、
わざわざ会社に来る人はない」
と考えるそうです。
もし失敗が起きたときも
「なぜ失敗したのか」
「何がいけなかったのか」と指摘する以前に
「何を知っていれば正しくやれたのか」
を考えるようにしているそうです。
このくだり、私は凄く感動したんです(T_T)
「問い」の違いだけでその後の考え方が
180度変わります。
「なぜ、失敗したのか、何がいけなかったのか」
これを指摘するとどうしても「人」に
矢印が向きがちです。
会社において、失敗を人の問題にしてしまうと、
その組織は成長しません。
アイツが悪い、で終わってしまうからです。
組織として学習できないのです。
代わりに
「彼は何を知っていれば、出来たのだろうか」
と考えると、途端に組織の問題になります。
どういう仕組みがあれば、間違えなかったのか、
どういうスキルを身に着けてもらっていれば、
うまく行ったのか。
こう考えると、会社の仕組みや、
コミュニケーションのルール、
作業手順の問題などが改善され
同じ失敗が起きにくくなります。
例えば、何で彼は新規開拓しないのか?
ではなく
何を知っていれば、何があれば、
彼は新規開拓が出来るのか、
と考えると会社でやるべきことが見えてきます。
これを繰り返すことが、会社の
サービス品質やスピードの改善につながり、
全体がレベルアップします。
また、失敗という貴重な経験を
会社全体で共有する事が出来るのです。
私の提唱する仕組みに依存する組織は
人に依存する組織と違い、
問題を人の能力の責任にはしません。
やらせることができなかった組織の問題と考え、
できる仕組みを社長も社員も考えます。
その時、失敗した本人が
「私が悪かったのです、
次から失敗しないように気を付けます」
というものナシです(笑)
社員の人たちも「どうしたら」を
考えるのが面倒で、あやまれば良い、
で終わらせようとします。
社長は逆にこの姿勢は正さなければいけません。
それでは、同じ失敗が起きるので、
ちゃんと一緒に考えましょう、
と伝えてください。
【今日のポイント】
なぜ?ではなく、どうしたら?で考えると
組織は良くなる
それでは良き1週間を。
経営者

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