相手を見てはいけない

経営者にせっかちな人が多いのというのは
事実だと思います。
特に創業社長の場合はそういう人が多い。

アイデアをすぐ実行して、失敗成功を
どんどん繰り返してその中で
うまく行く方法を見つけ出していかないと
会社の上手く軌道に乗せることができないからです。

資金もない、経験もない創業時は
これしかないわけです。

高速でPDCA(Plan-Do-Check-Action)を
繰り返すことが求められます。
本人がPDCAを意識しているかどうかは
あまり問題ではありません。

ある社長に御社の強みは何ですか?
とお聞きした時に
「膨大な失敗をしているから、
何処にも負けない技術があるところ」
と仰っていました。

凄い!
失敗がどこにも負けない強みになるわけです。

でも社員に対して、これって認められていますか?

というとそうではない社長が多いような気がします。

すぐ実行しない、成果が出ない
社員に対してイライラして怒りを抑えられない
という社長は非常に多いです。

怒らないまでもストレスで
落ち込んだり悩んでしまう社長もいます。

するとどうなるか?

多くの場合、社員はそういう社長を見て、
ますます失敗できない、
ますます動けなくなり、
ますます社長はイライラする、
という悪循環に陥ります。

俺はどなったりしないよ。
いやいや、イライラは伝わります(笑)

こうならないためにはどうするか?

まず必要なのは
「なぜ?」を考えることです。

なぜ、この人はすぐに動けないのだろうか?
なぜ、この人は成果をだせないのだろうか?

その時に重要なのは、
その人の能力に原因を求めないことです。
これは何も答えを生みません。

イライラが増幅されるだけです。

結局、優秀な人材を見つけるしかない、
という答えになり、
会社としては成長しないからです。

誰にもプラスを生み出しません。

そうではなく、
原因をその人の環境や、スキルに求めます。

そうすると、
その人が置かれた環境、
スキルを身に付けるための社内制度、
そして動けるための仕組み。。。

これらが無い、不足している、
あるけど機能していない、
ということが分かります。

そして「なぜ」の次は「どうすれば」です。

どうすれば出来るようになるのか、
先ほど出てきた、環境、教育、仕組み
の改善に自然と目が向きます。

なぜなら、問題解決は問題の原因を
潰していくことだからです。

そうすると
相手は能力がなく出来ない存在、
修正すべき存在ではなく、
一緒に改善を考える存在に変わります。

経営理念やビジョンに向かって
社員と同じ方向を向いて走ることが
必要なように、

環境改善、仕組みの改善、知識スキルの向上、
といった同じ目的を目指す存在となります。
まさに同志。

相手を見ている間は
相手を修正したくなります。

相手を見るのではなく、
相手と一緒に成長する素材を見つけるわけです。

こうすると、会社に仕組み、経験という
資産が蓄積されます。

【今日のポイント】
相手に原因を求めず、環境、仕組み、スキルを見る。