組織内の葛藤は発展途上段階
売上規模1億円~3億円の中小企業の経営者の
「もっと数字にこだわる社員が欲しい」
「成果を意識して働く社員が欲しい」
という思いを実現する経営コンサルタントの長野です。
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私がまだ20代のころ、百貨店で紳士服のショップで店長をしていました。
1人1人に売上目標を持たせたところ、お客様の取り合いが始まりました。
◆葛藤を避ける
個人に数字を持たせると、目の前の目標達成のためにチーム内でこんな争いが始まることがあります。
これを嫌がって「だから数字を背負うのは嫌だ」という社員や、「数字数字と言いたくない」という経営者がいます。
そう「メンバー全員で目標達成できればいいじゃないか」というわけです。
◆個人の責任より組織の責任のほうが気楽
個人に目標を持たせるメリットは、責任が明確になる、そして数値意識が高まる、という点です。
一方、デメリットは、視野が狭くなり、短期志向で競争が行き過ぎてしてしまうことです。
また数字を持たせないメリットは、裏返しで争いは起きません。
一方、デメリットは責任が不明確で数字に疎くなることです。まあ責任が薄まれば、緊張感もなくなりますよね。
◆葛藤を乗り越えて社員も組織も成長する
これはリーダーが何のために数字を背負うのか、ということをしっかり理解させていないためにおこることです。
本来自分たちが提供している商品やサービスはお客様のためのものです。
視野を広く持ち、チーム全体が上手く機能しなければ結局は、お客様にとっても、自分たちにとっても利益をもたらさない、ということを何度も教えないといけません。
こうしたチーム内の葛藤を乗り越えてこそ、社員個人と組織の成長はあるのです。
にもかかわらず、これらの葛藤を避けるために、数字を背負うことを止めてしまっては退化することを選んでいるようなものです。
とてももったいないことです。
組織内の葛藤が生じているときは、ちょうど組織が発展途上にあると考えると良いと思います。
◆試行錯誤がチームの意識を変える
ちなみに私の20代の店長時代がどうだったか、というと、どうすることが一番いいのかチーム内でミーティングを重ねました。
個々の売場内の立ち位置を変えたり、お客様が入ってきたときに一番近いスタッフが担当するようにしたり、いろんな実験を行ないました。
その結果、毎月目標を達成したスタッフは、まだ達成していないスタッフを応援したりする雰囲気が出てきたり、お互い協力し合うとても良い雰囲気となりました。
葛藤を乗り越えるためにどういう仕組みを作るか、どう社員と向き合うか、この試行錯誤が大切です。
その試行錯誤、実験を行う過程が全員の意識をショップの業績向上に向いたのです。
それでは良き週末でありますように。
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