負のスパイラルは巻き戻すことができる
おはようございます。
ビジネスを数字で分解し次へのアクションを明確にするコンサルタント、長野謙です。
人がいないので業務が回りません、という話をよく訪問先の企業で聞くのですが、よくよく見てみるとその要因としては、ボトルネックとなる人がいるのが分かります。
◆負のスパイラル
そうした会社で何が起きているか、というと、
①業務が回っていない
②必要なデータが取れていない、やるべき顧客へのアプローチができていないなど本来取り組むべき仕事に着手できていない
③それが原因で取るべきアクションが分からない、もしくは集客、セールスへの活動が不十分
④業績が上がらない
⑤売上確保のために予定外の業務が増える
⑥①に戻る
と言ったことが起きています。
ではその要因である①の業務を改善するところからやろうとすると、大抵出てくるのが冒頭の「人がいないので業務が回りません」という話になってしまいます。
◆ボトルネックになる人は仕事ができる人が多い
でもよくよく詰めてみると、まず間違いなくボトルネックになっている人材がいます。
そのボトルネックというと「出来ない人」のような印象を受けるかもしれませんが、そうではありません。
大抵優秀だからこそ仕事を抱えているケースが多いのです。
中小企業は大企業のように仕事が縦割りになっているケースが少なく、役割分担も曖昧だったりします。
そうした場合何が起きるかというと、事務処理能力が高くそこそこ出来る人のところにグレーゾーンの仕事が集中します。頼まれると嫌と言えないところも共通の性格かもしれません。
◆社内を機能させるには負荷を減らすべき人がいる
その人が業務いっぱいになっているのが分かっていても、社長をはじめ結構頼ってしまっているケースもあります。でも中小企業でそういう人は留守がちな社長に代わって司令塔の役割を担わなくてはいけないのに、それができなくて社内が機能していないケースが多いのです。
この問題は手付かずで放置されているケースがほとんどです。
まずは抱えている業務を分解して、やらなく良い業務を決める。周りの社員に仕事を振る、など具体的に指示しないと単に「仕事を振れ」と指示するだけでは解決しません。
以前社長が指示しているにも関わらず、人に仕事を渡すのが心配でしょうがない事務の女性がいましたね。でもその心配は「自分が心配なだけ」で、会社の業績の足かせになっていることを理解してもらうことで何とか改善できました。
◆社長自身は大丈夫でしょうか
一番困るのは社長自身が忙しすぎてボトルネックになっているケースです。
社長を変えることができるのは社長しかいません。
忙しくて仕事が回らない、という社長は一度自分自身が仕事を抱えすぎていないか、自分をサポートする体制が出来ないか、を真剣に考えてみてください。
それでは今日も一日、良き日でありますように。