仕組みは人のためにある
仕組みとか、システム、というと
なんか人間味のないドライな印象を持つ方がいます。
マニュアルというと機械的、と
反射的に思うのと同じようなものです。
私はひと依存ではなく仕組み依存となることを
コンサルティングでもセミナーでも唱えています。
でも、その本当の理由は、人が幸せになるためです。
ひと依存の会社はうまく行ったことも、
うまく行かなかったことも人が原因になります。
そしてうまく行かないときは、その担当者を責めます。
そして上手く出来ない人を、問題児にしてしまうのです。
更に教育が始まります。
教育で相手を変えようと試みます。
問題児扱いされて傷ついている相手に
お前は正しく変わる必要がある、
と言っているようなものです。
こうしたやり取りは社員を疲弊させ、
更に社長も疲弊します。
人の問題でうまく行かないと
自分の経営者としての資質を
どこかで疑ったりします。
俺は経営者の才能ないんだよな、
という自虐的に仰る社長がたまにいます。
でもそんなことないんですよ。
仕組みがないだけです。
仕組みを作ってしまえば、うまく行かなくても
仕組みの改善に視点が行きます。
しかも、社長も社員も目的が一緒になります。
「仕組みの改善」ですからね。
理念やビジョンがなぜ必要なのかは
みんなで同じ方向を見るためです。
ひと依存だと、人の良し悪しが気になって、
結局相手を変えようとしてしまう。
相手を変えることはできません。
変えようと躍起になると、
パワハラになります。
俺はちゃんと指導しようとしているだけだ、
って思っていても、
変われって言われている方からすると
暴力に近いんですね。
だから、社員も自分も守るために
ちゃんと仕組みを作りましょう。
もう一つ。
うまく行っている会社の社長ほど、
うちの社員は優秀で、と言います。
うまく行っていない会社の社長ほど、
優秀な社員が欲しいよ、と言います。
うまく行っている会社は、ちゃんと
人が育つ仕組みができています。
うまく行かない会社は、うまく行かないのは
社員の能力のせいになっています。
どちらの社員さんも能力的に
そんな大きな差があるか?と考えたときに
じゃあ、何が違うの?
と考えてみると良いですね。
【今日のポイント】
人を大切にするために仕組みに依存する。