最後の最後から考える
「7つの習慣」という本を読んだことがありますか?
ベストセラーではありますが、
古い本なので読んでいない人も多いかもしれません。
人生の原理原則、どうすれば良き人生が送れるのか、
というのが書かれており、大ヒットしました。
その中の一節に、自分の葬式を想像する場面があります。
自分の葬式に、どんな人が集まるのか。
そしてあなたがどんな人だったか、と言っている場面を想像します。
正確にはどういった人たちに自分の葬式に集まってほしくて、
どういうことを言われたいか、を想像します。
その中身が、あなたの送りたい人生なんですよ、
と説明してくれています。
更に「もし、はしごを掛け違えていれば、1段ずつ昇るごとに間違った場所に早くたどり着くだけである」と続きます。
ゴールを間違えちゃいかんよ、
ということですね。
私がセミナーやコンサルで、組織づくりに入る前に
お客様にこのワークをよくやってもらいます。
なぜかって言うと、
「上場したい」
「売上を10億円にしたい」
という経営者の方は多いですが、本当にそれってやりたいこと?
というのを考え直してほしいからです。
創業社長と言えど、何時までも働けるわけではありません。
今の家族との生活や引退した後の生活も大切な時間です。
そこを飛ばして考えるのはあまり現実的ではないし、
望まない人生を送る可能性すらあります。
そして自分が送りたい人生の中で、
事業のゴールをどうしたいかを考える。
このワークをやるとおよそ9割の社長は
「もしかしたら、今の方向性と違うかも」
「あー、考えたことなかったな」
と言います。
そこが変わると事業のゴールも変わってくるし、
経営理念やビジョンも変わってくる。
どうなりたいかというビジョンが変われば、
組織の形も変わってきます。
社員にやってほしいこと、考えてほしいこと、
果たしてほしい成果や責任も変わってきます。
一見、自分の葬式から考える、というと
すごく遠回りな気がしますが、結局は近道なのです。
送りたい人生からビジョンまでが明確になれば、
組織の形や、各パートの役割を考えるのも早くなります。
ゴールイメージが明確のなので、
各役割も明確に描けるからです。
特に事業が伸びているときは、
金融機関、投資家、ベンチャーキャピタルなど
いろんな話が舞い込んできます。
そんなときにも自分で方向性を選択できる
状態にしておきたいものです。
【今日のポイント】
最後から考えることが結局は近道