オーダーメイドと標準品

昨日の会社訪問の中で
オーダーメイドと標準品の話が出ました。

そこでの内容はここでは割愛しますが、
そのメリット、デメリットの考え方が
とても勉強になりました。

お客様としてのメリット、デメリットは
良く言われることでもあるのですが、
昨日は、提供者側の事を考えさせられました。

まずオーダーメイドは、
その提供過程で、お客様の要望を聞いたり、
それに合わせてサービスや商品を
組み立てる必要があるので、
スタッフが大きく成長します。

その代わり時間とコストがかかり、
結果的にお客様に提供する価格と時間も
かかります。

その結果、お客様に提供する価値よりも
コストが低ければ満足度も高いでしょうが、
コストの方が高いと満足度は下がります。

またアフターサービスも手間がかかり、
お客様にとっても提供される
サービスの質が下がります。

一方標準品は
かける時間とコストは圧倒的に下がります。

お客様としては、
安価で安定した商品が受け取れますし、
何よりも出来上がりを買うわけですから、
期待と満足の不一致が起きにくい、
というメリットがあります。

しかし、自社のスタッフは与えられたものを
提供するという姿勢になりがちなため、
その商品やサービスが出来た過程や成り立ちを
知らないまま提供します。

技術や知識がブラックボックス化する可能性が高い。

結果、イレギュラーなトラブルに対応できなかったり
新しいものを生み出すときに、基礎を知らない、
ということが起きます。

最終的にはお客様にとってどちらが良いか、
という視点が必要ですが、
人手不足、働き方改革で即戦力化が求められる時代に
自社の戦略も含めて選択する必要があります。

これを組織の問題に当てはめると、
仕組み化とかマニュアル化は
標準品のデメリットと同じで、
スタッフが考えて仕事をしないのでは?
組織の活性化にならないのでは?
という恐れがあります。

どんな「標準」もそうですが、
なぜその商品が出来たか、
そのサービスがベストと考えられたか、
ということを常に考える仕組みが
ないと、スタッフの思考は劣化します。

組織も同じで、
常にその業務の目的をかんがえたり、
改善する仕組みが組み込まれなければ、
与えられた仕事をすればいい、になってしまいます。

だからPDCA(Plan,Do,Check,Action)が
必要になるのです。

かつて業績が落ち込んだ無印良品を
立て直した松井忠三さんが、著書に
「マニュアルはできた瞬間に陳腐化が始まる」
書かれていましたが、
組織の仕組みも全く同じですね。

【本日のポイント】
組織に改善の仕組みを埋め込みましょう。

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