何があれば出来たのだろうか?パート2

1か月前ほど
アメリカの会社の事例として
このメルマガでご紹介させていただきました。
「なぜ、失敗したのか?」
ではなく
「何があれば出来たのだろうか?」
と考えるとうまく行く、という話です。
先日このことを考えていたら、
眠れなくなったので(笑)
また違う角度で説明しようと思います。
私の提供しているプログラムは
「システム思考」というのが中心になっています。
バリバリの文系である私がシステム思考
というとちょっと違和感があるのですが、
ISO9001という品質マネジメントシステムの
世界基準がベースになっています。
なんか難しそうですが、
要は生産の現場で、品質を継続的に
維持、向上させるための仕組みです。
問題があれば、その工程を確認して改善する、
という極めてシンプルな考え方です。
そこには、人の能力などは問わず、
誰がやっても同じような成果が出るように
その「工程」「仕組み」に問題がないか、
を確認していきます。
人の能力を問題にしたとたん、
「工程」も「仕組み」も改善できません。
工程、仕組みが改善してこそ、
その製造現場全体が改善したことになります。
でも、それが製造工程のように目に見える
「工程」があれば良いのですが、
オフィスや営業のように「工程」が
見えにくいものだと、どうしても
人に矢印が生きがちです。
特に業務の見える化を意識していない
職場だと「人」が全てになりがちです。
トヨタ改善方式で
「なぜ?を5回聞け」
というものがありますが、
これはなぜその「工程」で問題が起きたのか?
を問うわけです。
でも「工程」が見えない中で
「なぜ?」を聞くと人を責めているように聞こえてしまう。
聞かれている人も自分が責められている気がして、
「申し訳ございません」という所から入って、
二度と起こさないように気を付けます、
となってしまいます。
これでは何も解決はしていないのです。
だから
「なぜ失敗したのか?」で自はなく
「何があれば出来たのだろうか?」
と問い直すのです。
どんな仕組みがあればできたのか?
どんな準備があればできたのか?
どんなコミュニケーションがあれば出来たのか?
という感じです。
これによって、
社長と従業員、上司と部下、店長とスタッフ
色んな関係が相対する関係ではなく、
共通の工程を改善する仲間になります。
ここが最も大きなポイントなんです。
俺は責めているわけじゃないよ!
と言いながら部下を責めている人を
よく見かけるわけなんですが、
「なぜできないんだよ!」という
「圧」がめっちゃ出てるわけです。
「お前のためを思って言ってるんだよ」
これも一緒です。
お前が変われ、と言っているのと一緒ですから。
こうなると言い訳が出てくるか、
「すみません、次から気を付けます」
となり、問題解決から遠ざかります。
その場は収まるので、ラクですけどね。
状況は何も変わっていないのです。
それよりも現場のスタッフと一緒に考える
関係性を作ったほうがよっぽど
お互いやる気が出ます。
【今日のポイント】
自分と社員の間に、
改善しなければいけない
「モノ」を置いてみましょう。
それでは良き週末をお過ごしください。
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